ついに鞍ヶ戸Ⅰ峰 攻略 

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さて、月曜日は山登りの日です。
相変わらず梅雨だというのに晴れ渡る空。
本日も気合いを入れて山に向かいました。

実は僕は今日ある大きな決断を胸に秘めてここ鶴見岳の登山口に来たのです。
それはある意味禁断の決断。

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昨年の大地震で壊滅的なダメージを受けた「鶴見ー塚原」の縦走路。
特に馬の背から鞍ヶ戸へと向かうルートは見ての通り完全に崩壊して影も形もありません。

今まで何度かこのブログでも途中報告してきましたが、
とにかく崩れた岩が不安定過ぎて全く登ることができないのです。

今まで3度訪れてその度にため息とともに諦めたこのルートの踏破を、
今日こそはやり遂げようと固い決意と共に僕はやってきたのです。

かなり手前から通行禁止という看板が立てられているにもかかわらず、
沢山の踏み跡が鞍ヶ戸へと伸びていました。

本当の山好きは人のいう事は全く聞きません。
なにせ自由を求めて山に来ているので。

そしていよいよ完全に崩れ去った山頂手前のガレ場に到着。
頭上に見える山頂の鞍ヶ戸Ⅰ峰まで距離にして50m位か。
それはほんの僅かな距離だけれど果てしなく遠かった・・・・。

少しずつ大きめの石を選んで足を乗せてみる。
しかしいとも簡単にずり落ちてくる。
これは相当にヤバいな。

ここからは本当にミリ単位でゆっくりと体重移動を繰り返しながらのロッククライミングになります。
決して焦らず急がず。
この極限の緊張の中ある程度まで登りきってしまうと、
もう決して後戻りはできない状態になってしまいました。

両側は共に断崖絶壁。
時々足元からずり落ちた石がカラカラ~と乾いた音を立てて谷底に消えていきます。
これはかなり怖い・・・。
そして不覚にも緊張と恐怖で手と足の震えが止まらない・・・。

しかしもう登るしかない。
手と足を乗せている岩に頼むから堪えてくれ!
と心から願いながらゆっくりゆっくりと登っていく。

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約20分の命がけの奮闘の末、
ついに鞍ヶ戸Ⅰ峰登頂成功!
全身訳の分からない汗だらけだ。

本当に疲れた・・・。

今登ってきたルートを見下ろす。
もし手にした岩か足をかけた岩が一回でも崩れたら、
この左右の谷底のどっちかに落ちてたな・・・。

若いころは何度か感じた限界突破の緊張感。
しかし家庭も仕事もあるこの僕が果たしてこのリスクを背負ってまで登る価値はあったのか?

その答えは分からないけど大好きな鶴見縦走路をなんとかもう一度通りたい!
という願望はこれでやっと叶いました。
心の片隅に引っかかっていたトゲが取れたみたいにすっきりしています。

ただもう一つ確実なのはもう二度とこのルートに挑む事はないだろうということです。

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そして山頂の鞍ヶ戸Ⅰ峰の時間はまだまだあの日から止まったままでした。

崩れた山頂も倒れた看板も無言で大自然の脅威を語っています。
もう「あの時はね~」と語ってしまいそうなくらい昔の事の様に感じるのですが、
まだまだあの地震から1年ちょっとしか経ってないんですよね。

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この鞍ヶ戸は3つのピークから成り立っています。
先ほど攻略したⅠ峰から至る所が崩れるルートを辿りなんとか最高峰のⅢ峰へ到着!

荒れ放題伸び放題の草を見るとしみじみと人が通ってないんだなと感じました。
このまま数年放置されるとlきっと完全にルートなくなるんでしょうね。

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そして鞍ヶ戸と内山の間の窪みの船底に到着。
あーやっとホッとしました。
しかし信じられないことにまだ足の震えが止まらないんですよ。
何回も足がもつれて転ぶ今日。

なんてこった。
もう極度の緊張は身体が受け付けないみたいです。

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そのまま内山のピークをハントして、
最後は石楠花尾根を辿って別府に着。

この後別府で合流した奥さんに、
「あなた・・・、なんか大丈夫??」

と心配されるくらい疲労困憊だった私。
帰って確認すると手も足もビックリする位傷だらけでした。

もうとっくに以前の調査で出された結論なのですが、
やっぱり鞍ヶ戸へのルートは 通行 不可! です。
少々無理しても行けないです。
山自慢の方々もここだけはぐっと堪えて下回りの船底新道を通られることを心からお勧めします!

湯布院カントリーロードユースホステル  
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この記事へのコメント

: 2017/08/08 (火) 18:36:02

馬ノ背ルートがずっと気になっていたので、しかしなかなか行く事もできず。あちこちネット情報を彷徨っていましたら、こちらのブログにたどりつきました。
馬ノ背の近況がよくわかりよかったです。地震の爪痕…まだしばらくは、厳しい状況なのですね…
かくにも無事にお戻りできてよかったです。
いつかまた、このルートが再開できますように。

- : 2017/08/16 (水) 13:48:29

何度か馬ケ背からⅠ峰直下まで行きました。無理すればいけそうだな。でももし落ちたら新聞沙汰になるなと躊躇しこれまで引き返しておりました。しかし、ついに登った人がいたとは!
この記事のおかげでⅠ峰に行くことは諦めることができました。月日がたち、不安定な石も草が生えて、いつしか登れる時が来ること待つことにいたします。実行したこと。そして記事に載せてくれたことに感謝いたします!

湯布院カントリーロードYH : 2017/08/21 (月) 21:43:45

馬の背はこの後数年かけて植生が復活して木々がしっかりと大地に根を張ってくれないと難しいと感じました。自然の回復力を長うばかりですね。

湯布院カントリーロードYH : 2017/08/21 (月) 21:51:24

返送が遅くなり申し訳ありません。
直下まで行くとすぐ先に見える頂上に心を動かされますよね。
ただ石が重なって積まれているだけの状態のルートは不安定極まりなく本当に危険でした。

正直僕も数メートル無理して登ってしまったために引き返せず、
大いなる後悔と覚悟で死ぬ思いで登りました。

いつかまた安全な縦走路が戻ってきて欲しいですね!

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