近畿青年洋上大学 

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関西2府6県の若者が約500人程集まり、
船で中国へと渡り、現地の若者と交流を楽しむ。

そんな壮大なイベントがあると聞かされ、
参加を決めた2000年の夏。
それが「近畿洋上大学」でした。

例え一時だけとはいえ冠に大学と謳うだけあって、
参加者には書類審査もあるんですよ。
ほとんどスルーらしいですが。
なんと活動中には講義や部活動や文化祭もありました。

確か期間は10日間ほど。
そして乗る船は13階ほどあり、プールもバスケットコートも、ダンスホールも兼備した
学生にはおよそ似つかわしくない「パシフィックビーナス」という豪華客船。

驚くべきはその参加費。
1人たったの15万円で行けてしまうのです!
足りない分は各県が補助してくれるという太っ腹ぶり。
補充分はもちろん税金でっせ・・・。

船内では夜な夜なフランス料理のフルコースや各クラスの発表会などのイベントが目白押し。

中国では現地の学生と交流したり、
万里の長城を歩いたり、
外国人が初めて入ったという村にホームステイをしたりと、
それなりに楽しいこともあるのですが、
それを圧倒的に上回る船での自由で甘美な時間。

若者の異様な熱気と興奮に包まれた甲板は、
中国との交流という本来の目的をいつしか忘れ去り、
少し異様な雰囲気へと変わっていくのです。

前身は 「お見合い船」から始まったという噂も流れていたこの企画。
若い男女がこれだけ特殊な空間で長く時間を共にしていれば、
やはり起こるべきことが起こってしまう・・・。

部屋は基本2人1部屋なのですが、
乗船4日目くらいで早くも彼女をゲットした同室の男前は、
少し申し訳なさそうに同棲生活をスタート。

ここから僕の毎晩どこかの部屋に頼み込んで寝させてもらう、
ジプシー生活が始まったのです。

もっとも毎晩ほとんど寝てなかったし、
これはこれで面白かったんですけどね。
最後の数日間は暗がりの至る所でささやき声が聞こえ、
住所や電話番号の交換の嵐です。
誰もが日常を忘れ、
いつもと違う仮面をつけて過ごした10日間。

結局例の仕分け作業で真っ先に税金の無駄使いと言われ、
瞬く間に消滅してしまったのもこの洋上大学。

わずか10日間だけでしたが、
あの若い情熱が一瞬で燃える尽きるような濃い時間は、
今思えばとても異常で楽しかったです。

散々無駄だ!無駄だ!と叩かれたのですが、
ああいう普段では絶対に味わえない
狂った世界だけが教えてくれる事もあるはず。

僕の心にずっと残っているのは、
「目指せモスクワ」という三重県の持ってきた曲と踊りがほぼ洋大のイメージソングのようになり、
一心不乱にみんなで何回も何回も飛び跳ね踊り続けた最後の夜。
今だにあの曲が聞こえると身体は激しく飛び跳ねようとします。

若者には無駄なことなんてないのです。
ぜひあのひと時の儚い夢の時間を復帰させてあげてほしいなぁ。

湯布院カントリーロードユースホステル  
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