卒業論文。

IMG_0005_convert_20150117153559.jpg

世の春を謳歌しているであろう大学生の諸君!
卒業シーズンが近づいてきてますね。
僕も18年前の学生時代にはある大きな課題と闘っていました。

それはずばり「卒業論文」です。

農学部に所属していた僕の研究室は
砂防緑化研究室。
なんともお堅い名前の場所でした。

みんな4年生になると、
冬に行われる卒論発表会に向けて、
半年以上の期間をかけて自分の研究にそれぞれが没頭するのです。

その時の僕の研究テーマは
「酸性土壌の中和剤」。

土壌の酸性化が進む昨今で、
新しい2つの試薬がある会社から送られてきて、
その効率性を試すのが僕に与えられた使命だったのです。

すごそーでしょ?

大まかに研究を説明するとまず4つの酸性土壌の区画を準備します。
① なにも入れない土壌
② 石灰を入れた土壌(これが最も一般的な中和剤)
③ 新試薬Aを入れた土壌
④ 新試薬Bを入れた土壌
そこに 同じ数の数種類の種を植えてその成長を約半年間記録して、
新試薬の効果を試すというものです。

この中和剤業界の歴史を塗り替えるかもしれない偉大な研究に、
若き無能な男が挑んだわけです。
まさに痛恨の人選ミス。

4月。
 酸性土壌の採土。
 そして4区画の作製。
5月。
 きっちりと数を数えた種の播種開始。
 そして毎日2回の水やり作業。
6月~10月
 出てきた植物の生長具合と土壌のPHのチェック

あたかも順調に進みだしたこの研究ですが、
7月を回り8月に入ったところで、
大いなる壁にぶち当たります!

大学中が夏休みというお祭り雰囲気一色に染まる中、
地道に研究を続ける僕に突如持病が発生・・・。

それは1年生の時から毎年夏に欠かさず通っていた、
「北海道に行かないわけにはいかない病」という病気で、
まだ当時は薬も治療法も判明していなかったのです。

北海道行きてぇ・・・。

その思いは日に日に胸を押さえ続け、
病状は悪化の一途。
そして気が付けば新潟発のフェリーに乗り込んでしまっていたのです。

「・・・まぁ、すぐに帰ってくればいいか・・・」
と当初は安易に考えていたのですが、
学生時代最後の北海道。
バイクで走って、食って、笑って、遊んで・・・。
気が付けばその滞在は3週間に。

これは少々やばいのでは。
全ての現実を放棄して旅していた僕もさすがに危機を感じ、
慌てて大学へ舞い戻ると。

そこには、
変わり果てた姿の僕の研究畑があったのです・・・。
夏の間中さぼった水やり。
当然と言えば当然ですが植物全滅。

枯れ果てた大事な研究材料を前に立ち尽くす僕。

よし。
落ち着け・・・。
ないものはないんだ。
ここは動かしようのない事実。

ないのなら・・・・、
作り上げるしかない!

罪悪感と後ろめたさから生み出された不思議なパワーの元、
この日からデータねつ造という新しい研究が僕には課せられたのです。
何もない畑に毎日通い、
成長記録を記録し続けていく日々。
これ、時効なんで許してください。

しかしねつ造と言っても極端に変わった数値を出してしまうと、
その理由付けが必要となるんですよ。
なのでややこしいことにならないよう、
最初の1か月分のデータを基本にしながら、
順調にそのまま進んでいく研究。

そう何も足さず、何も引かず。
キレイに正比例のまま10月までの成長記録が完成!

やった・・・。
やり切った。

しかししかし。
始めの1ヵ月でほぼ決まってしまった結果なのですが、
当初一番生育が良かったのは実は石灰。
その後新試薬は巻き返しのチャンスすら与えてもらえずに、
そのまま石灰がトップで逃げ切り!
という悲しい結果になってしまいました。

えらいこっちゃ。

某会社の皆さん。
当然僕の研究結果だけで何かが決まることはないと思うのですが、
新試薬の効果を発揮できず申し訳ありません。

しかしこの病に侵されながらも作り上げたなんちゃって卒論。
これで単位が取れてしまったのだから恐ろしいですね。

皆さん。
酸性土壌にお困りなら、
迷わず石灰を撒いてください。

湯布院カントリーロードユースホステル  
スポンサーサイト

この記事へのコメント

管理人のみ通知 :

トラックバック